─ 朝、九尾塚商店街 → ─
[濡れたパーカーからじわりと毛が湿る感覚が気持ち悪い。おそらく猫の本能だろう。頭を撫でられても、その撫で方の是非などを考える余裕は無かった。]
[抱えられたまま、裏道を抜けていく。バックヤードだと言わんばかりの物で溢れる通りに、人間を招こうと言う意思は感じられない。]
(♪ アー・ヤ・ソーファ リィーア- シュッツ・ヴァニァ )
(♪ フー・ウァ ドヴァイ ヤイアー )
(♪ オー・ヤ・ズィーヴァ リィーア- シュッツ・ヴェニィア )
(♪ ソルテーワ ツヴァイ ライウォー
ウェリラーラ アウ・ワット フィスター ライアー )
[通りを過ぎ、漆黒へと近づくたびに、どこかから謎の女性による二部合唱の荘厳で怪しげな、そしてやはり謎の言語コーラスが上がっていく――…]
(314) 2018/09/13(Thu) 20時頃