>>308,>>228
[ ――まあ、その辺りはさくっと割愛しよう。“現在の私”にはそこまで強く関連する話ではないし。でも、あの『月刊レムリア』の特集は良い線を付いていた。私の出自がそうだと知れれば、かのサン・ジェルマン伯を己の筆名とするあのライターさんなどはきっと、歓喜して記事に――]
……ふふっ
[ そこまで考えてふと笑いが洩れた。私がこうなのだから、彼がそうでない理由も別段ない、と。
そして、チアキが質問に添えた一言からも連想したのだ。とある知人――面倒だから人でいいや――を。]
……あ、ごめんね。考え事しちゃってて。
[ 一応、二人に謝罪を向ける。ちょっと真顔で、彼を見つめた。]
えっと、でも。チアキくん?
[ 悪魔違いだとは思うけど、確認はしておかないと。]
私に似たような人が、知り合いにいるって……んっと。
その人もしかして、ルイって名前だったりする?
今の所、この辺にいる感じはしないんだけどな。
あ、フルネームは、ルイ=サイファー。偽名だけどね。
(313) 2016/06/17(Fri) 23時頃