― カフェ前 → 商店街、本屋付近 ―
[カフェを離れてから、どれほど経っただろうか。さらさらと小さな通信機器の伸び切った話を眺めつつ、少しずつ返事を打ち込んでいく。
…余所見をしていれば、注意が疎かになるのは仕方ない事か。
ガツ、と電灯に角の先を響かせてしまえば、口を尖らせながら画面を落とし、ぶつけた角の先を手を這わせ、さすった。]
やっぱり邪…… ん。バイト、募集?
[苛ただしげに電灯を見、顔を背けた先。最近張られたのだろうか。真新しい張り紙>>210の文章を鳶色がなぞり、口にする。
…自給900円。食事の向上には充分な額、だ。
本屋の窓から通路を覗きこみつつ。鼻先をマフラーへと埋めては、その場で一間考え込み――ふと、コミュニティに書かれた言葉を思い出した。]
……進んで変えていくことが、 必要。
[丁度いい機会かもしれない。寧ろ、そう思うべきなのだろうか。便箋とペンを待つ新しい言葉が、脳裏を風のように駆けた。
尻込みそうになる前にと、本屋の扉に手をかけ、硬い表情で中を窺う。まだ営業中のようなら、カウベルを鳴らして入店し。店主らしき青年に、バイト応募の旨を伝えようと足を進めた。]
(308) 2014/10/04(Sat) 14時半頃