[私はとっても嬉しい。だってカイちゃんと一緒だもん。
――でもね、少しだけ思うの。
貴方は自分の力を他者の為に使う人。
だから、もし誰かを庇って傷ついたりしたなら。
私はそれが、一番怖い。>>299]
……でもね、カイちゃん。
無理だけはしちゃダメなんだよ?
カイちゃんが傷ついたら、
泣いちゃう人はいっぱいいるもん。
[私だって。そう告げれば、彼の服の裾をきゅって握ろう。
何処に行こうかと告げる彼には、最初はスポーツ用品店がいいな、って言ったくらいか。
赭の蝙蝠>>298を見かければ、土御門さんのおうちのものだと分かって私は緩く手を振る。
土御門さんのおうちは色んな所に関っている。私の父が其処の研究員だったと昔聞いたことがあるけど。ほんとのところはどうだったんだろ。
蝙蝠さんってことはお仕事中だろうし。邪魔しちゃ悪いからと思っての事。
そうしていれば此方をじーって見た後、
蝙蝠さんはぱたぱたって空へと去っていった。]
(304) 2015/09/11(Fri) 23時頃