………熾気が消された……
["正"の気があれば、例え魔界冥府であろうとその正義の光で天空を照らす事の出来る筈の熾気。
『夜』の領域が広げる腕は、槍真から≪光≫の力を奪い取る。
……正しく言えば、漏れる端から≪光≫が潰されていくと言えば分り易いか
どちらにせよ、面倒極まりない状態にち、と小さく舌を打つ]
……あいつ《ベルゼブブ》の言った言葉………
……僕の心が未だ定まって居ない。
だからこそ僕が弱くなった……だっけか………
[所詮は悪魔の囁きだ、と無視するには、しかしそれだけの心当たりが槍真の中にあったのも事実で。
――裏腹に、この『夜』の領域に歓喜の声を上げる如くに眩い闇色の光《ヤミ》を放っている六翼に視線をやり、肩を竦める。
どうやら、闇の力は随分と高まっているらしく、幸い戦力外通告を受ける事は無いらしい]
(283) 2011/06/15(Wed) 01時半頃