──生物部室──
[やがて辿り着いた生物室の隣、生物準備室の鍵を開けて中に入る。]
(しまった…!冷凍マウス…!)
[経験上、蛇を怖がる者より、餌用の冷凍マウスを気持ち悪がる者の方が多い。なんせ、丸ごとだから。
冷や汗をかきながら振り返って。]
ユエルは……そこで見張っててくれ!
部室の中見たらあかんで、絶対あかんで。
[解凍中の冷凍マウスを入れた小さな透明のケースは机の上に置いている。視力が良ければ見えてしまうか?
とにかく飼育ケースへと近づき、アー君を戻した。
ついでに、解凍しきっただろうマウスも飼育ケースの中に放り込んで。カチッカチッと音をさせながらロックする。]
よしっ、ちゃんと蓋閉めたで!
──…あー、窓も開いとったんやなー。
[少し開いていた窓に気づき、きっちり閉める。ちらりと見えた空。天気は段々悪くなってきているようだ。*]
(283) 2013/07/10(Wed) 00時頃