[先頭をいく身体の大きい子の背に張り付いて、屋敷に忍び込んだ。中に入ってみると、確かに埃っぽかったけれど外から見たときほど暗くはなくて。立派な家具やシャンデリアなんかにぼーっと見惚れていたきがする。そんな風に、ぼやっとしていたからだろうか。いつの間にかみんなに置いていかれてて。急に心に滑り込んできた恐怖に、あっという間に涙腺が緩んだ。半べそをかきながら辿り着いたのは、中庭だったか。そこで、見つけたのだ。みんながお化けと恐れる、女の子を。*]
(277) 2015/04/18(Sat) 15時半頃