―いつかの部室―……ん。うん。[わあわあと声を上げて泣きじゃくるのを聞いて、聞いて。 一瞬、もらい泣きしそうになって、何故か耐えてしまって。 縋るように伸びる手も、もちろん拒んだりなんかしない。 ただ、代わりに泣くと言ってくれたこの涙に、自分の姿を重ねていた。]楽になった、か。ほんと、よく泣くのな。ひでえ声、してる。[掠れる声に空虚な笑いを浮かべて、顔にかかる黒髪を払おうと、手を伸ばして。 拒まれないなら、そのまま少し、泣き疲れたらしい表情を浮かべる頭を撫でた。]サンキュ。ちゃんと、代わりになってるよ。
(268) mmsk 2011/05/28(Sat) 02時半頃