ねえ、モスキート。お腹が空いたなら、ご飯たべようよ。[ 僕はこてりと首を傾げた。 濡れてずり落ちる機械を直しながら、床へ落ちた彼のくつわを拾い上げて、また彼の背からも手を離した。他に何か用事があるなら、とプールを尻目に見ながら、彼にくつわを手渡して。 ] 君の知りたいお話をひとつ、してあげるから。[ ―――ああ、だから彼は余計、外を焦がれてしまうのかなあ。なんて。 でも、僕はそれ以外に、正しく欲を止める方法を知らなかった。 ]**
(255) 2015/07/12(Sun) 01時半頃