― 巡る季節の向こう ―え、?[告げられた言葉に、すとんと表情が落ちる。手にしていた林檎が床にぶつかる音がした。別れよう、と彼は言ったか。それを認識するまでに何秒の時間を要しただろう。]……わ、たしはそんなこと[彼女は走る、彼は受け止める。変わらないのだ。視線が少し違うだけ、ただそれだけ。言葉をなくしてうつむいた、けれど]
(254) oranje 2010/03/12(Fri) 23時頃