ま、そりゃそうだな。―――……すまんな。
[>>240 正論を並びたてられる。それには一言、小さな声で返す。帰る気は無かったのに。
何故自分は旧友と話しているのだろう。どうして今、実家に戻ってきたのだろう。
どうして大嫌いな町の門を再び潜ったのだろう。]
成程、それは分かりやすいな。
[>>241 歯に衣着せぬ物言いに、納得したかのようにひとつ頷く。
>>222 思い起こすのは、亡くなった父のこと。
彼等と最後に話したのはいつだったか。
彼等はどんな表情をしていたか。
ただその時は、必ず黒猫と一緒に外出”させられた。”寒い夜、黒猫と二人で手を繋いだのを覚えている。]
―――――………理由、理由ね、
[怒気を孕んだ声とともに胸倉を掴まれる。距離が詰められる。
咥えていた手つかずの煙草は、音も無く床に落ちた。
此方を見据える双眸は、炎を宿しているようにも感じられ。
旧友の左頬に残る大きな傷跡が、痛ましい。囁く声音は、近い。]
(249) 2014/12/05(Fri) 20時頃