…………、そう、ね。
どうして、かしら。
[その上悲痛そうに呼ばれる自分の名>>241に、びくりと体が震えた。
……共に居てくれるというのなら、不安になる必要は無いと言うのなら。どうしてそんな声で、ジャニスを呼ぶのだろう。
けれど、まるで安心させる様に背を撫でる手に、結局そんな疑問は口には出来なかった。その代わり漠然とした恐れが、じわりと胸中に広がる。
何を恐れているのか、自分にも分かりはしない。ただ、もし彼の言葉が嘘であっても、今この瞬間だけは、騙されていよう。
交わした口付けに溶かされた想いだけは、きっと、嘘ではないと思うから]
…………すきよ、
[もう、傍に居てとは、言えないけれど。
縋る様に言葉を落とし、その背に腕を回す。願わくば同じ言葉を返してくれないだろうかと、酷くみっともない声音だった事は、自覚していたけれど。……今更彼の前で、取り繕えるわけもない。演技をしている余裕なんて、とうに無くなっているのだから]
――朝までは、一緒に居てね。
[それ以上はもう、何も望まないから**]
(247) 2014/10/06(Mon) 03時頃