……だが、冗談か。
あぁ、君のそれが"冗談"なのなら、私は君のそのユーモアセンスを高く評価するよ。
[何とも不自然な誤魔化しの言葉には、さも愉快そうにそう返し。瞳に浮かぶ愉悦の色は、興味の色は――まるで、興味深い反応を返したモルモットでも見るようではあっただろうが、出会ったばかりのこの"時計ウサギ"が其れに気付いたか、どうか。
だけれど、嗚呼。本当ならばもう少し、その"冗談"を聞いていたかったものだけれど。
しかしどうやらこの時計ウサギは、その冗談を続けるつもりが無いようだから。仕方無しに扉の向こうの光景に目を向けたのなら、そこに見えたのは一軒の家>>182……それも何やら、"五月蝿そう"な。
もうもうと立ち込める煙がよもや"胡椒"のものだとは思いもしなかったが、そこから飛び出してくる数枚の皿を見れば――余り、関わら無い方が良いような気すらもしてきて。]
(245) 2015/06/19(Fri) 14時頃