[この感覚はいったい全体、ナニモノだろうか。
玖休の反射的に出たような声を思い出すと、何だか、何だか、気持ちが波立って、頭に血が上る。頬が熱くなる。
そんな複雑な思いにかられている間に、熱い頬を玖休の指が伝い、]
ひゃっ
……も、元通り!!だら、だら!
めでたしめでたし、さー……!!
[何故か彼の微笑みを直視できない。何故か両足がもじもじと動く。
明後日の方向を見上げながら、ゆっくりと状態を起こした。]
めーでたし、よー……
じゃ、じゃあ……あは……。
[立ち上がろうとして、腰に力が入らないことに気付く。こんなこと初めてで、ぐ、と呻いて再度立ち上がる。
これはいったい、何?あたしは今、何をしたの?
問いに対する答えを自覚できなくて、頭の中は支離滅裂。とにかくここから一刻も早く去りたいような、去りがたいような相反する思いに頭をぐらぐらとゆすって、ふらふらと廊下を歩き出した。
金の球体の一つが、玖休の肌の色に染まっていることも分からずに。]
(244) 2013/07/23(Tue) 22時頃