[――まるで、"アリスは知らないから"とでも言うように。
自分が段々と"アリス"に侵されていっていふようで、それは酷く不快じゃあないか。
そうして、聞かれた名を答えたのなら。どうやらこの三月兎は、その答えでは満足してくれはしなかったらしい>>207。
軽い軽蔑の篭った嫌味には、小さく鼻を鳴らしてとんでもないとばかりに肩を竦めてみせて。ついでに付け加えた"名乗ったじゃあないか"という言葉も、きっと気に入っては貰えないのだろう。]
――成る程。君は、"二役"こなしている訳だ……あぁ、鏡の国にも馴染みがあったんだったかな。
[彼の二度目の自己紹介を聞きながら、ますます出鱈目な配役だ、と溜息を落とし。
そうして聞いた"女王"の名>>240に、嗚呼矢張り聞き覚えなんて無いなと二度目の嘆息を漏らしつつ。溜息を吐くと幸せが逃げると言うけれど、こんな状況で自分に残っている幸せとは何なのかと自嘲の笑みすら浮かべながら。]
(242) 2015/06/21(Sun) 11時半頃