[べえ、と向けられた子供のような悪態>>219も、「ヘイヤ」が言おうとしていた事を「アルヤス」が言うものだから
僕はまた、笑ってしまう。
三月兎はアリスを引き留める言葉を持ち合わせちゃあいないけれど、あいにく俺は
ヘイヤであって、兎であって、李でもある。
”ぶん殴る”ほど気に入らねーやつに「次」の話をするなんざ、応えてやらにゃ 失礼というもので。]
なぁ、アルヤス!
その時は、アンタの嫌いなひとつとふたつめ
教えてくれよ。
[あいつがやった指折る仕草>>211を真似て見せ、僕はキシリと笑って。2本の指を折ったまま、3本目の指だけ振って別れに代える。]
花壇のお喋りな花も、アンタぐれー「華」がありゃぁ
何か教えてくれるかもね。
[「アリス」の髪と装飾は、再び扉から差し込む光をきらりと反射して、それはひどく「花」好みにみえたものだから。
僕は去りゆく早足に「花」を手向けて、
ひとり 家の中へと踵を返した。*]
(241) 2015/06/19(Fri) 12時頃