― イグニス・ファトゥス 夜 ―
(…色々考えてたら、随分と寝てたんだな…)
[ベッドから身を起こし、ボーっと考える]
(王子を裏切る事は有り得ない。俺は王子に復讐を果たして貰って、そして幸せになって貰う為に王子に仕える事にした。それは暗示何かではない、自分自身の意志。それは揺るぎない真実。でも…)
[ヤニク王子の、パティが自分を心配していたという話を思い出し]
(じゃあ、パティは?……このままで本当にいいのか?俺は多分刃を向ける事は出来るけど…殺せない、と思う。そもそもパティはこの国の人間じゃないはず。それに病を患っている。…何でこんな所に来て、命削ってまで戦うんだ。 ……俺はお前にも幸せになって欲しいんだよ)
…やっぱり、ちゃんとけじめは付けたい
(ちゃんと、言おう。そして、別に仲間になって貰わなくていいから…他の国に逃げる様に言おう。パティは確かに強い。だけど、あんな病気を抱えて戦って勝ち続けるなんて…無理だ)
…よし、パティを探しに行くか…
[そう思って立ち上がった瞬間、外から声が聞こえた]
(239) 2011/11/17(Thu) 22時頃