―天地家:夜>>149―[ひく、と指先が強張る。こわくないよ、といった片割れの声を思い出す。「僕も、同じに見えてる?」そんなちょっと、不安げな問いかけにヨスガはどう答えてくれたんだったか。今。淡く笑う表情が胸をわしづかみにしてくる。息をするのが苦しい。霧が深くて、水の中にいるみたいだ。──此処は、部屋の中の筈なのに]
(239) 2018/09/13(Thu) 11時半頃