[花籠に蜜を求めるよう舞い降りて数ヶ月。彼とは最初からこんな調子で付き合い続けている。彼の心を引っ掻いては遊び、不興を五万と買ってゆく。花としての彼を、ただの一度も購った事がない癖。>>233] そいつはお門違いよ。 金でお前さん買い付ける男は皆、意地が悪い。 ただ、俺よりちと口が甘いだけよ。[あっさりと返す言葉は、またきっと彼を傷つけよう。長く廓に在って、過ぎ去っていった男は星の数。夢の底に設けられた花籠に、現を注いで満たす。]
(235) 2014/09/14(Sun) 00時半頃