[「案内してくれ」と言われれば>>195、知りもしない男の住居を思いつつ、首を外へと傾げ、男に角が当たらないようにしながら歩き出す。
コンビニエンスストアに入るとなれば、一瞬表情を強張らせて。それでも、後を追うように慣れない眩しさの中を進む。
棚から手に移る物をぼんやりと眺め、義務感に近い足取りで己より高い背に続く。保温器を指差されれば、いつの間にか乾いていた口を開閉させ、声を捻り出す。]
え、…――あ、あんまん? で。
[出た声は予想よりは、普通めな声色に聞こえた。その事に安心していれば、それが購入されるであろう事に気づいたのは、既に会計が済んだ後。
温かく小さなビニール袋は、差し出されるがままに受け取り。少し悩んだ末にカイロの封を切る。それが一番の"応え"になるのだろう、と自分に言い聞かせつつ。]
(234) 2014/10/06(Mon) 01時半頃