[牢で何日過ごしたかも把握していない。船員が鍵を開け、手枷足枷をされたまま甲板へと連れ出された。眩しさに目が慣れるまで少しかかったが、頬に潮風を感じ顔を上げ、視界に浮かんできたやたら派手な船に男は笑みを浮かべた。「見せてみろ」とは船長の声だったか、目が語ったか。拘束を解かれた男は、真っ先に敵船へと乗り込み、得意のダンスを披露した。そうして現在よりも軽い身体で、男はもてなしに貢献した。]
(233) 2014/12/08(Mon) 11時半頃