[道中、巾着を渡してもらった時の事を聞けば、自然と笑みが零れ、作った甲斐がありました、と素直に感謝の気持ちを述べた>>222
位の高い朧様の前で緊張していたが、知った名を聞き、どうしたのだと掛けられた声は、優しさを帯びていたので>>220少し和らぐ。
そして、華月様のお先にどうぞという言葉に、ありがとうございますと礼を告げるが、やはり怖かった。いざ話そうとすれば、上手く言葉が出ない。その間にも>>228>>229その上華月も居るのだ。一緒にと承諾したのは、他でもない自分だ。左頬を隠した指先が震えるばかり]
……ご無沙汰しておりまして、申し訳有りません。
……本日参りましたのは………そのっ…ご相談したい事が…
[声は震え上手く喋れない]
…ご迷惑は承知の上ですがっ…朧様のお耳にだけっ…
[最後の言葉は、消え入りそうに小さくなってしまった]
(232) 2013/08/15(Thu) 00時頃