[昼間だと言うのに、人気がない道を足早に進む。あぁ、もう、噂はここまで広まっているのか。目立つことは避けたい、人は多いに越したことがないのに。そんなことを思いながら、歩を進める。]
(この国の民は、平和に慣れている。戦という物を、言葉でしか知らない。それは、私もだけれど。だからこそ、戦という言葉に怯える…いえ、怯えるしかできない。)
[思考を巡らせつつ、辿りついた噴水広場。思いがけず、人影に出会い、思わず一瞬内心で身構える。彼は…誰?]
…。
[一呼吸、驚いた様子を作りながら置いて、やや足早に近づいた。]
あら、今日は誰もいないかと思ったのに!
こんなところで何しているの?お兄さん。
[あくまで無邪気を装って。屈託なく笑いかける。]
あら?うさぎさん?
可愛い!触っても良い?
[女の子らしく、目を輝かせて問いかける。]
(232) 2011/11/11(Fri) 01時頃