[羽根が引き裂かる。>>#10
その様子を、目を細めて眺めていた。
――呆気無いなァ、と今しがたのピンチをよそに考えてしまうあたり、案外自分は危機感だとか、そういうモノをエントリー料として没収されているのかもしれない、などと思う。
さぁ、後は奇妙な体躯をした男が、トドメを――と思いきや、逆戻りして来た彼>>230に、暫し目を見開いた。
過保護だな、とか、そういった類の嫌味はいくらでも零れ出そうだったのだけれど、
ひとまずは、先ほどと同じ笑みを浮かべて、低く呟く。]
りょー、かい。
[嗚呼、案外『良心』というのもあり得るかもしれない。
再び掲げた銃口を、地を這う煌き>>#10に向け、自嘲気味に笑う。
耳、塞いでろよ、と辛うじて口にした忠告は、彼らに届いたか。
……届いたとして、『彼』にとって、意味のあるものかは定かではないが。
最後に一発。パン、と派手な音が一度、空洞に響き渡った。]
(231) 2015/03/10(Tue) 02時頃