[吸血鬼がまるで何かを払いのけるような仕草をしている。 しかし、元より薄ぼやけた視界では細い糸の存在を視認しきれない。 自分の手元を見れば、その糸の伸びる先で察知も出来ようものだが、そのような余裕はなく。 訝しげにしていたところで、吸血鬼からなにか赤いものがこちらへと放たれた]ァアアアァアアアアア!(きゃ…!)[錆付いた金属のドアをこじ開けるような、不快な音が周囲に響く。 小さな人形はそれを意にも介さず、血の矢を切ろうと剣を振るった]
(227) 2011/10/22(Sat) 23時頃