―少し前・屋上―
……この星を消したら私が無事では済まないと?
ふふ、これだから…時空歪《クロノノイズ》を検出できない者のいう事は面白い。この星の上でなければ生きられない者が、3次宇宙の統括などできるわけがないだろう…
[新たに現れたメガネの、気弱そうに見える少年を見降ろしつつ笑って。だが陽の言葉にその不敵な笑みは消えた]
……この星を壊せば『遍く降りたる混沌にして淀みの驟雨』は止まるか、か?
……一時的には止まるだろう。根源まで根絶はできないが……それを怠った星の周囲から、皆例外なく滅びていく。
この危機は、貴君らが思っている以上に強い因果によって成り立つ…… が、心配するな。
私はシュートザムーン(星々の撃墜者)…… このサイズの星なら、目をつぶっても仕損じる事はない。
そうそう、《Rebirth》の貴君よ。私の敵に回るのは勝手だが……わかっているだろうな? いくら《Rebirth》の人間と言っても、1人で私に挑んでくるほど無謀ではないと……期待しているぞ?
[そう言って、その姿は重力に逆らうように跳ねてなくなった]
―現在―
(227) 2011/06/03(Fri) 21時頃