―図書館―
[書架の整理も半分程終えて。腕時計を見れば、午前の講義も始まって大分経つ頃だった。
さすがに講義のある時間中の、それも午前は利用する学生もまばらである。]
……ん?
[図書館のドアが開いた気配にそちらを見ると、目立つ女子学生の姿が。>>208
一年生であるが、司書室で寝ているでかい猫にも負けず劣らず目を引く容姿の上、図書館にもよく来るのですぐに覚えた。
何ヵ国語か話せるようなので、こちらの方からたまに洋書についての意見を聞いたりすることもあった。]
や、増井。
今日の講義は午後からかい?
[書架に戻す本をカウンターへ取りに行くついでに。まさかサボリとは思わず声をかけてみたり。]
[他に見知った来館者がいれば声を交わしつつ、午前の時間はゆるゆると過ぎていっただろう。]
(227) 2013/10/02(Wed) 20時頃