俺もねえ、ちょおっと疾さには自信があんの よ!![疵も構わず、脇に逃げる影を追う。「走る」相手に 「跳ぶ」僕。つま先と、脇差を握った手で地面を殴るように蹴って虚空の間の後 そこにあるのは一辻の風―― ひゅお、 という風切音を抱え込むように纏って 体重ぜんぶをぶら下げた短刀が 影の真上に舞い落ちよう。脇差はその短刀を支えるようにいつもカシラを横で支える あのひとのよーに。*]
(225) 2015/06/23(Tue) 22時頃