………雷……神社の方だ
[それも、一度ではなかった。
神社のある方角を、“俺”は複雑な表情で見ていた。
これまで何度も参拝してたのに、今は絶対に近寄りたくない
そしてたかが雷鳴ですら、身体を震わせるほど──白状しよう。“俺”は生まれた時から雷を恐れていた。
スーパーでの累との戦いで見た呪いや、炎はそれほど怖くないのに、雷や神社は嫌いだった。
蛇は天候を司ると言うが、正義を司る悪魔の蛇には関係ない。
小鈴の弓矢を思い出す。
あの時手を挙げたのはビビったから。
しかし今は、思い出しているだけなのに酷く怖い。
ない尻尾を巻いて逃げ出しそうなくらい。]
…………外は嫌だな
[雷が聞こえないところとかないかな?雷がないと安心出来るまでは公園には行けそうにない。
すかさず“私”が『繁華街だ!』と言ってくるがそれも却下。そのBARに着くまでに雷落ちるかもしれないじゃん。絶対やだ。]
(219) 2016/06/21(Tue) 19時頃