― 朝・202号室前 ―
[203号室の三上>>184と顔を合わせたのは、大田>>19と鉢合わせるより前だっただろうか。賀東荘の住人は朝から活動を始める者が多いらしい。彼の視線が己を越え、後ろの戸に向くのが分かった。]
まァ、そんなところ。
[部屋番号プレートをつける気がない以上、今後も貫くつもりの対応を応急処置と呼んでいいのかは迷うところだが、そこは重要ではないだろう。一言と共に頷く。]
今回は前よりデカいから、間違わないかもしれんがね。
[先日注文したのも水やレトルト食品といったものだった。いつもならまとめ買いするところだが、注文数を間違え、小包程度に収まってしまったのがまずかった。三上>>185が疑問を抱く前に受け取らせてしまい、我が家の食料は空っぽだ。
喫茶店の店主を務める彼とは生活時間がまったく合わず、管理人の如月を通して荷物を受け取ったのだったか。そのお詫びの焼き菓子もまた、如月を通じて贈られた。だから、荷物の件について直接話すのはこれが初めてかもしれない。]
(218) 2021/02/15(Mon) 18時半頃