−光 射す 庭−
[>>197いつの日のことだったろうか。
それは、妹が生まれるほんの少しだけ前の事。
出掛けると言う話。
そしてその昼食を母が準備するとの話にこっそり入れておいたカップラーメンは、残念なことに荷物のチェックが入ってぽいされた。
行こう、と促されて握った手を引きながら、注意されると。]
だって、かーさんあぶなっかしー。
[荷物は父が持ったけれど、大きなお腹は子供心に大変そうに見えたから。
そうでなくても、母はどこか危なっかしいと、少年は常日頃から心配しているものだ。
とは言え、揶揄することでも多く言うもので、母親に軽く叱られてしまった。
彼女が言葉を失っているのは知らず、けれど小さな自分が引っ張ると、母親が前傾になって危ないかな、とか考えていたらしい。
並んで歩こう、と言われ 素直にこくんと頷くのだった。]
(212) mikoto 2010/03/12(Fri) 20時半頃