>>196>>197>>198[しばらくはそのまま声は発しない。 離れることもできない。 マユミの手には血濡れの刃があることを知っている。 それでも、駄目だった。 離すことができない。 ただ、もう、頭が真っ白になっているのがわかってて、 一番適した表現があるなら、上せている。 閉じていた目を開けると、こちらを見上げてくる眼差しが、明らかに熱をもって、 願っていた笑みなどそこにはないのだけれど、 きっとこちらも見つめる眸は、曇天の雲のような灰色。 笑みではなく、寄るのは眉で。]
(212) 2014/02/15(Sat) 14時頃
sol・la
ななころび
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