→佐倉家・屋根の上―
[フッ…と屋根の上に一瞬で移動すると、物音がした方向、座敷守家の屋根の上に幾つか影が見えた。
咄嗟に光魔法――太陽は出ていないが、満月の力を借りた――により姿を隠す。]
(なっ…アレは…?
ヤニクと――…”人狼”…?)
[>>171>>175屋根の上から、その屋敷の庭の方へ呼びかける様子が見えた。あの特徴的な赤いフードは、ヤニクだろう。そして奴を抱える影は、聞き及ぶ”人狼”だと直ぐ分かった。]
(――朧め。奴は人狼と共に居るぞ…仲間じゃないか…!
…?此方には、来ないのか…?)
[現に生良がそうであったように、人狼は妹の匂いに誘われて牙を剥くと両親から教え込まれた。然し、そこに居る人狼の影は、座敷守家の庭へと降り立って行った。>>177
全ての人狼が、妹を襲う訳では無いのかと、脳裏に疑問が湧き始める。
妹が居る佐倉家を離れる事は出来ない。影は庭の方へと姿を隠してしまったが…暫くは様子を窺っている*]
(212) 2018/03/29(Thu) 15時半頃