─回想・邂逅続き──[ 相対するヤタガラスと思しき女が、舌足らずに、あるいはうつむき加減で話すのを、いじらしいと感じただろうか。>>115彼女は、友好的に済むならそのほうが良いと、武器を背にしまった。] 優しいお人どすなあ。 うち、好きになってしまいそうどす。 思えかし、思えかし。 ほな、うちの名前、覚えとくれやす。 小鈴ゆうんどす。[ 相手の名前も聞けただろうか。その後、しばし話を続けたろうか。 それは、事の起こる、十日ほど前の、ことだった。]
(209) 2016/06/17(Fri) 11時頃