――回想・自宅――
[ 背から手を離せば名を呼びかけられ、僅かに惜しむような瞳とかち合い、
――低く咽喉が鳴る。誘われるように頬に触れ、その耳元へと息の篭る声を流し込んだ。鴉色が自らの頬に触れかかれば、じり、と背筋に熱が走る。]
――、…俺もだよ。
[ 途切れかかって、それでもこちらに応える言葉>>194には暗灰色を細めて。
その声を更に求めるようにして、背凭れへと押し付ける力を強くする。
耳朶から首元へと擦るようなそれに微かな声が上がれば、抑えが効かなくなる感覚に口角を歪めた。
……やがて絡んだ視線に尚それが煽られれば、探る舌を深く咥内へ這わせる。相手のそれが絡むのに柔く応えつつ、途中漏れる息には、自身の芯へと熱が昇るのを感じながら。*]
…ッ、は、……
[ 耳奥で鳴るのが相手の、または己の拍動なのかも分からないまま。
重なった手がシャツをたくし上げ、誘導するのに任せ、その中へと手を滑り込ませる。
――腰から上へ辿り撫ぜながら、付いていた膝をその両足の奥へと割り込ませた。スカートが自然ずり上がれば、露わになった大腿へ布地を擦り付ける。]
(207) 2014/10/08(Wed) 07時半頃