>>195[つっけんどんな硬い返事は、らしいといえばらしいものだった。額の皺がぎりりと深く寄ったような気がして、さすがに不快にさせているかと眉をたらし、吸っていた煙草を灰皿を寄せて揉み消す。] ――……興味はあるけどなぁ。[その少年がその後いかに今の場所に納まったのか。 遠くその出世を聞いてよしよしと呟いていた。 それは自然に笑みとなって毀れて、だけど、その後は灰皿に視線を落とし、また立ち上がる。] その、あの時はすまなかったな。[なんでかずうっとその謝罪が言えてなかった。 従卒解雇というのは彼にとって不名誉であっただろう。]
(202) 2011/03/21(Mon) 23時半頃