―骨董屋『ベネット』―
いっちゃったみたいだよ。
今日は挨拶だけどまた迎えに来るってさ。
[何事も無かったかのように店内へと戻る。
まだ其処に居たであろうトニーに声を掛けて。]
あーあ、疲れた。お散歩おしまい。
[店を出てすぐに取って返したので3メートルも歩いては居ないがそんな事を言って、定位置であるソファにごろりと身を横たえる。]
何かあったら起こしていいから。
君の本名と一緒に『『十三番目《thirteenth》』に名を与える』って言って。
僕に付けてくれた名前呼んでくれれば何処でも行くよ。
[こぽり ふわり
良心的な商売などする気のない店番は"売買契約"詳細を説明する気など無く、只、方法だけを伝える。
店内に充満するのは脳髄を痺れさせるように甘い、あまい香り。
GreenとRedの硝子眼は曇り、ゆっくりと閉ざされる。*]
(200) 2010/09/14(Tue) 13時半頃