昔から、人見知りが激しくて。……友人も、そうですね、多いとは決して言えない、です。
外に、出るのも、……何だか昔、似たような事を言われた気がします。
[掌の中の花弁。 遠い記憶の中から響く、声。
蓋をしていた、記憶が蘇る様な気がして。
――― また、蓋をするように瞼を閉じる。]
……断れないんです。
今回も、僕の母が、陛下からの招待状にとても舞い上がってしまって。……そうして、今、ここに。
いえ、決して、この場にいる事が苦痛だとか、そう言う事ではないんですが。
[付け足す一言は、僅か、焦ったように。―――朝から、嫌だ嫌だと呟いていた事には嘘をついて。]
……でも、やはり、そうですね。
もう少し、自分の意見をしっかり述べられるように、したいです。……帰ってからの、教訓にします。
[そう言って、笑う。 顔を上げて、細めた木立瑠璃はその顔に向けられるか。]
[『―――あの金色の髪には、きっと赤い花が似合う。』]
(198) 2012/01/11(Wed) 23時半頃