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ん、まゆちゃん。
私ね、いまの。“戦って”すらないんだよ。
[ 友人の言葉に、ふわりと微笑を返した。
私自身の本来のあり方を示す、蠱惑的で心揺さぶる表情だ。
有史以前から幾多の人間を誘惑してきた、魔の魅惑。
ふと息を吐けばそれは薄れ、跡形も残さないけれど。]
それに、あの程度なら見極めつけなきゃ。
何でも手を出してたら、まゆちゃんが死ぬかもしれないよ?
ああいうのにやられてじゃなくって、
[ 彼女の姿に向けた眼差し。スマホを収めた辺りを探るように。]
呼び出した悪魔にまゆちゃんが精気を吸われすぎて、ね。もし本人にその気がなかったとしても。昨日の今日で、まゆちゃん、体力戻ってる?
[ こんどは彼女の顔を見つめた。血色を確かめるように。チアキ青年が来るころまで、私はそうしているだろう。**]
(197) 2016/06/17(Fri) 01時半頃