ーーーーーーポロロン、ポンポン…ポン♪[ハミングとピアノの音色が、風に溶けていく。どうしてこんなことを思い出したのだろう。とても幼い頃に遊んだ、あの子のこと。] ……。[続けて思い出すのは、先日の誕生日パーティで挨拶を交わした彼のこと。明言こそはされなかったが、18年間令嬢として生きてきた麗亜には直感でわかった。恐らく…彼が未来の旦那となる人物だということが。始めから麗亜に選択肢など用意されてはいない。敷かれたレールの上を、何不自由なくただ歩いていくだけ。]
(196) 2018/09/08(Sat) 01時半頃