人狼議事

194 花籠遊里


【人】 看板娘 櫻子

[ふと、書斎の窓を僕は見上げておりました。
 浮かぶ月の色は、先程お話したベルさまの
 ありふれたとおっしゃる色に似て、柔らかく浮かんでおりました。
 藤之助さんに頂いた、大判焼きのくりぃむにも似ています。

 思えば、漣立つ胸の裡も
 どこか穏やかに凪いでいくようでもありました。

 僕は浅く息を吐き、植物図鑑を元の場所へと片付けます。]

 お約束を、しているわけではありませんから。
 ここにいるとも、お伝えしておりませんしね。

[ソファの上、僕はもう一冊の本を手に取りました。
 読み書きを教えている亀吉さんが、こちらに来られるかは判りません。
 中庭で『蝶』と佳きお時間の中にあられたようでしたから
 呼びつけることも、敢えてしなかったのでは在りますが。]

(196) 2014/09/13(Sat) 22時半頃

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