[不意に、容器の中の薄雲がクジラの汐吹の如く穹へと伸び上がった。先端は広がり、いくらかの薄雲は飛沫のように周囲へと飛び散る。容器の薄雲は穹に浮かんだ白虹を包み込み ───]…… なんと、まぁ。[やがて、容器の中には薄雲と共に拳大の白虹が収まっていた]採取機能があるとは聞いておらぬぞ。[薄雲の原料がその性質を持っていたのかもしれないが、ともあれ白虹は手に入れた、と容器に蓋をする。見上げれば太陽の部分だけ、ぽっかりと薄雲が無くなっていた**]
(194) 2022/08/08(Mon) 01時頃