― 回想 ―[自分はクラスでも一番もっふりしているが、負けず劣らず、うっかりもしている。ついでに、なんの自慢にもならないがのんびりもしていた。そんな気質が災いしたのは、入学して間も無い時分。その頃の気象学部は、設計工学部との合同授業が多かった。主に流体力学とソリの耐久性について学ぶのだ。ソリは風に乗り加速する。形状と構造を理解してなければ、どれだけ正確に風を読んでも、適切なルート選択など出来はしない。初めての合同授業で、手帳サイズのノートを盾に、野武士如く背負った筆記用具を剣にして参戦したげっ歯類。]
(191) 2015/01/24(Sat) 22時頃