[そうしてそのチェシャ猫のもう少し先、相も変わらずどっしりと塀の上に構える卵の言葉>>150には、一際大きく眉を寄せる。
引っ掛かったのは、"物語≪ストーリー≫として"と言うその、言葉。
――何だかまるで、"卵≪ハンプティ・ダンプティ≫"と"目の前の男"とは、まるで別の存在だとでもいうような、言い振り。
その後の言葉は、特に苛立つようなものじゃあない。それより今は、このもやもやと胸に渦巻く気持ちの悪い違和感を何とか解消したいのだけれど。]
……ついでに砂糖も隠し味に入れたらどうかな。塩だけじゃあ少し味気ないだろう。
いや、しかし……、何だ。変わったものを"飲む"んだな、卵というものは。初めて知った。
えぇと、あぁ……そうだ。君が、……早死にしない事を、祈るよ。
[しかしその思考も、目の前で繰り広げられた奇怪な"ショー"の前では、呆気なく霧散してゆくばかり。
それもそうだろう、飲み物の好みは人それぞれだとは思うけれど、流石にマヨネーズを"飲む"輩は初めて見るのだから。
何時もより酷く歯切れの悪い、社交辞令のような言葉だけを卵へと贈り。
後はチェシャ猫と話を始めた>>158のを良い事に、そっと一歩塀の方から足を遠ざける。]
(186) 2015/06/21(Sun) 02時頃