― 館~冥王と緋色と~ ―[…さて。俺は包帯を解いた。闇が周囲に溢れる。冥の気配がこぼれる、だが仕方が無いだろう目上の相手に会う時には帽子を取る。これは人間のもつマナーだ。だが俺達は違う。格上の存在に拝謁-あ-う時には封印を解放-と-る。これが冥界におけるマナーだ。さらり、と麗しき血の緋髪が俺からこぼれ落ち。鮮血の気配を靡かせながら、俺はその存在へと近づく]
(185) 2014/06/06(Fri) 00時頃