……祖母の家の屋敷に、大きな庭があるんです。
街の子供達の為に、何時も開かれていて、笑い声の絶えない場所でした。
……何時行っても、様々な花が咲いていて。
両親は、他の子供達と遊んで来いと言っていたけれど。
……僕は、祖母から花の名前を聞いている方が好きだったんです。
[一つ、一つと記憶を辿る口調は、昔を懐かしむ様なそれで。
初等学校の夏季休暇の間は、ペンブルックシアの母の生家に滞在していた。
中等学校に上がれば、時間もとれなくなり、結局学院を受験する時になって、久々に訪れた、といったふうで。
学校の事を尋ねれば>>183、小さく頷いて。]
初等学校は男女共学でしたが、中等、高等とは男子校でした、ね。
……いえ、大丈夫です。
あまり、話題の多い人間ではありません、から。……そうして、質問して頂けると、助かります。……ごめんなさい。
[そうして、漸く、口元に微笑みらしきものが見えるか。
微笑みと言うよりは、自嘲や苦笑に近いものだったのだろうけれど。]
(184) 2012/01/11(Wed) 23時頃