―― if 20数年後 隣の家 ――
[弾んだ歩調、ぴんぽんぴんぽん乱打したチャイム。
インターホンじゃなくて、彼女の部屋の窓に向かってぶんぶん両腕振った]
おーい。
[学年が違うのが、ちょっともどかしい。
でも、議事高なら中学のちょっと先だし]
[彼女とは、物心ついたときからずっと一緒。
たまに「あんた達産まれる前から一緒だったみたい」って言われる。そうかもしれない、とか、ちょっと思う。馬鹿にされるから、誰にも言わないけど]
[自分の心の中の、半分。
好き、とか、大好き、とか、そんな言葉じゃ足りない。
でもそれ以上の言葉を知らないし、そんな言葉の重さも知らない。まだ、それでいいんじゃないかと思う]
[だから、出迎えてくれた彼女を見て、ぱっと頬をほころばせて。
マシンガンみたいに今日の体験話し出した**]
(178) khaldun 2010/08/15(Sun) 10時頃