[ ヴゥゥゥン――― ]
[それは、カリュクスへと返事をする間も無くの事だった。]
何だ……!?一体――……
――え?
[空中を見て、光一は硬直する。そこに浮かんでいたのは、黒曜の輝きを放つ剣。地に突き刺さった物よりは幾分も小さなものだったが、その性質は”同じ”であると、見れば解るかもしれない。それは、自分に狙いを定めるように、真っ直ぐにこちらを向いていて…]
――――ッ!!!!!!
[悲鳴をあげる暇も、避ける暇もなかった。
次の瞬間に見たものは、剣が深々と自らの胸に突き刺さっている光景。
地面に縫いとめられる形となるも、血は傷口から流れだすことはなく]
う ぐ ぁああああああ―――……っ!!!!
なん……っ どう――― いや………
はっ…… ははっ……はははははははは!! そうか!!!
[そして、剣の刺さる胸よりも右眼を抑えて、眉をしかめながらも笑みを浮かべる。紅の光が右眼から溢れるのが見えただろうか。胸から黒きオーラがが噴出し光一を包み、その姿を隠す]
(176) 2012/02/01(Wed) 16時半頃