…そんな事を、思わないで。
[「私」の想いに、考えに、一つ溜息をつく。
私にとって「私」は、其処にいるだけで価値があるのに。
私の思いを「私」に伝えるのに言葉も文字も要らないけれど、私の想いを「私」に伝えるには何か書き残さないといけない。それは、私が「私」を受け入れきっていないのかもしれないな。
ケーキとあんずを半分に切って、口に含む。あんずは味が詰まっているような気がして良いなって思う。
ケーキには鈴蘭の香りが染み込んでいるみたいだけど、花とかは毒が強かったのではなかったかな。まぁ…食べてしまう人はいないと思うけど。
口に含んで広がる甘さは砂糖とかが丁度よいのかな。くどくもなく、甘みが足りない訳でもない。甘いものが好きで好きで堪らない人にはもしかしたら物足りなさもあるのかもしれないけれど、それでさえまた食べたいと思わせる作戦なのかなって思ってしまう程。
現に、私の分を食べても…もう少しは食べたいと思わされて。策略に嵌ったかも、なんて1人笑うわ。]
(176) 2015/04/17(Fri) 09時頃