― 夢の中、もう一度、場面変わって ―
[幸せな家庭を築いた未来の姿。
佐倉家への連絡については二人で何度も話し合った。兄にだけでも、というソフィアの言葉に中々頷けなかったのは自分だ。
だけど、この駆け落ちは完全に自分の事情だったから、罪悪感は強く、連絡は駆け落ちの直後に行われていた。彼ならば、今彼女を連れ戻せばどうなるかも解って貰えると踏んでの事だ。
更に、ソフィア曰く。
お兄ちゃんならどこにいても、
きっと私を見つけてくれると思う。
ずっと一緒に居たんだから。
なんて言われたのが本当の決定打だったけど。彼の力は知らないし、彼女が知っているかもわからないが、きっと今までにもそう言う事はあったのだろう。>>2
少しだけ妬いて、でも幸せにする事は真摯に誓いたいと思って――― ああ、夢が、夢なのに、…妙にリアリティがあるのはどうしてだろう。]
(171) 2018/03/31(Sat) 13時頃